(香味さんのメニューから)
芝エビと黄ニラをスティック状に細巻きにした春巻きです。
春巻きは、本来は新春に野菜を捲いて揚げたもので、春巻きの春は新春、即ち正月を意味します。
さて、この料理にも使われている黄ニラですが、ニラを軟白栽培(光を遮断して栽培)したもので、普通のニラに比べて柔らかく甘みも強くなり、かつニラ独特の香りも薄れて上品な香りになります。
栽培に手間がかかるのと、スーパーマーケットなどの蛍光灯の光でもどんどん色が付いてくるので、黄ニラとしての賞味期限が限られることで値段は高めになります(中華では高級野菜とされています)。
普通のニラに比べて栄養的に劣りそうな気もしますが、最近の研究によると黄ニラには普通のニラにはあまり含まれていないアホエンという物質が含まれていることがわかりました。アホエンというのは、ニンニクに含まれるアリシンが低温(100℃以下)で変化して出来る物質で、強い抗酸化作用があり脳や血管の老化予防に有効とされる物質です。
アホエンは100℃以上になると壊れるので、黄ニラの調理ではあまり加熱しないようにする方がよいと言われますが、中華では伝統的に黄ニラにはあまり火を通さないので、先人は黄ニラに含まれるアホエンの作用について認識していたのかも知れません。