(昨日に引き続き、大阪市内の某ホテルの中華レストランのメニューから)
日本の中華レストランによくある蟹肉入りのフカヒレスープです。フカヒレ自体は味がないので、少しだけ入れてもたくさん入れても味に変わりはないのですが、さすがにホテル内のレストランだけあって十分な量のフカヒレが入ってました。
さて、フカヒレといえば高級食材として有名ですが、中華に於ける高級食材とは、例外なく老化予防効果や生殖能力を高める作用があるものばかりです。そういった高級食材としては、「鮑参翅肚」と称される4大海産物が特に有名で、その4つとは干しアワビ(鮑)、ナマコ(海参)、フカヒレ(魚翅)と魚肚(魚の浮き袋を乾燥させたもの)です。
この中では「魚肚」については日本ではあまり馴染みがないかも知れませんが、ニベ科のキグチなどの魚の浮き袋を乾燥させたもので、中国では北魏の時代には食用にされていたという記録があります。成分的には良質のコラーゲンやムコ多糖類、亜鉛、鉄、セレンなどが豊富で、食用のみならず生薬(生薬名は「魚鰾:ぎょひょう」)としても用いられてきました。
生薬としての薬効は、補腎固精、強筋壮骨などの作用があるとして、慢性の消耗性疾患などに応用されるほか、特に男性不妊に効果が高いとして注目されています。