初鰹のシーズンですが、写真は新鮮なカツオの切り身をスモークしたものです。付け合わせには芥子が添えられていますが、日本でも江戸時代にはカツオの造りは芥子醤油で食べられることが多かったそうです。
さて、日本人の感覚から言えば「新鮮な」魚にしろ野菜にしろ、生で食べるのが身体に良いと思いがちですが、食養生から言えば「新鮮な」素材を用いて、「加熱して」食べる方がからだによいとされています。
また、加熱調理したものでも何日もおいておくことで食べ物に含まれる「気」が、どんどん減少していくとされています。漢方の考え方では食べ物には、物質としての栄養素のほかに「気」が含まれており、食事をすることは栄養素とともに「気」もからだに取り入れることで、「元気」がでるとされています。
現代栄養学の考え方からすればナンセンスと言われるかも知れませんが、食物や人間の栄養代謝に関しては現代科学といえども解明されていないことが多くあり、人類数千年の経験による言い伝えとも言うべき養生の知恵は無視できないと思います。