アサリは不足すると貧血の原因となる鉄分やビタミンB12を多く含み、鉄分やビタミンCが豊富なニラとの組み合わせは、貧血気味の方にはお勧めです。
ただし、貧血の改善では余程の偏食でもない限り、最も重要なことは何を食べるかよりも胃腸の消化吸収力を整えることです。食べ物は胃腸で消化吸収されないと意味がありませんが、特に消化吸収に大きな役割を果たす消化酵素が正常に働く必要があります。
見落とされがちなことに、消化酵素に限らず酵素類がちゃんと働くためには最適な温度というものがあります。人間の場合は体温よりも少し高目の温度で消化酵素の活性が高くなりますが、20度以下では殆ど働かなくなります。
何が言いたいかというと、冷たいものばかり飲んだり食べたりしていると胃腸が冷やされて、いくら栄養のあるものを食べても消化されなくなるということです。また、腸内細菌もビタミンなどの合成に重要な役割をはたしていますが、俗に言う善玉菌は低温に弱い性質があり、冷たいものを飲んだり食べたりすることは腸内細菌バランスにも悪影響を及ぼし、結果的に栄養面にも悪影響を与えます。
特に、貧血の方では、血の潤い効果が及ばないために口の中の粘膜が乾燥がちでほてったりしやすくなり、アイスクリームや氷の刺激を心地よく感じたりしがちなのですが、冷たいものを摂ることで更に貧血が悪化しかねませんので注意が必要です。