菜の花はビタミンAやCのほか、カルシウムや鉄分を多く含む野菜で、薬膳的には「辛い」という味に分類されます。菜の花に限らず、春菊などの香味野菜も「辛い」という味ですが、「辛い」という味には発散、即ち「気」の流れをよくするという作用があります。
立春を過ぎて、暦の上では春になりましたが、春の養生法のポイントとしては物事が新しく動き始めるにあたって、「気」の流れをスムーズにすることとされています。このため、冬の寒い時期と違って春になると積極的に体を動かすと共に、ストレスなどの影響で「気」が滞らないように心がけることが重要になります。
また、食べ物でいうと香味野菜などのほかにも、酸味のあるものもなども「気」の巡りを良くするのに良いとされています。ただし、辛いものが良いといっても唐辛子のような刺激の強いものは胃腸の粘膜を傷つけやすくなりますので、控えめにとるようにすべきです。