上海蟹のカニミソ(蟹黄)や身(蟹粉)の入った肉団子としては「獅子頭」という有名な料理がありますが、写真の料理は、上海蟹のカニミソや身をほぐしたものが入った肉団子を百頁(バイイェ)と呼ばれる布豆腐に包んで蒸し上げたものです。
豆腐は紀元前に中国で発明されたそうですが、日本には奈良時代に唐から伝わったとされています。一口に豆腐といっても、絹ごしや木綿豆腐のほか、揚げ出し豆腐、凍み豆腐(高野豆腐)、布豆腐、豆腐よう、臭豆腐などバラエティが極めて豊富で、江戸時代の日本でも「豆腐百珍」なる料理本が出版されるなど、豆腐は東洋人にとって身近なタンパク質の供給源として極めて重要な食品だと言えます。
近年では大豆に含まれるイソフラボンの女性ホルモン様作用による更年期障害や骨そしょう症に対する効果なども注目されていますが、豆腐(大豆)を永年に渡って食べてきた東洋人の栄養素の吸収や代謝を考えると、健康のためには牛乳よりも豆乳のほうが良いと思います。