鱈の白子の湯引き

0227  白子とは精巣のことですが、この「精巣」や「精子」という言葉に使われている「精」というのは漢方の概念から来ています。

 漢方で「精」というのは「生命の根源物質」とも言われますが、今風に言えばES細胞のようなもので、人体のあらゆるものの物質的な基礎となるものです。また同時に「精」は人体の熱エネルギーの燃料ともいうべき物です。

 更に、タマゴでも「有精卵」と「無精卵」がありますが、有精卵も無精卵も科学的に分析しても差がないかも知れませんが、「精」の有るタマゴからはやがて生命が誕生するように、「精」は生殖の原動力でもあります。

 こういった「精」に関する概念は明治時代くらいまでは皆が知っていたと思いますが、こういったことから栄養のあるものを食べると「精がつく」という言い方もでてきたと思われます。そういった意味では白子などは正に精がつく食べ物の代表のようなものです。

 実際に、白子に多く含まれるプロタミンという物質には精力増強や免疫力を高める作用のある事が知られており、漢方の考え方の正しさが裏付けられています。

関連記事

  1. 花クラゲの胡麻、唐辛子和え

  2. エビとホタテの海鮮蒸し

  3. 金柑入り酒醸湯圓

  4. 麻醤四角豆と甜皮鴨

  5. 鮭の蒸しもの(清蒸三文魚)

  6. 豚肉とサツマイモ炒め