レタスや香菜を刻んだものとワンタンを揚げてフレーク状にしたものの上にヒラメの薄造りがのせられています。広東料理などでは、この上からトロトロのお粥を注いだりもしますが、このメニューでは熱々の鶏湯(ジィタン:鶏のスープ)を注いでスープ仕立てになっています。
ところで、レタスというと日本ではサラダ=生野菜というイメージが定着していますが、中国ではあくまで火を通して食べるのが基本になっています。特に、香港や広東では歯触りの良い野菜として炒飯などの炒めものやスープの具としてもよく利用されています。
中国では何でも火を通す理由として、寄生虫や食中毒の予防になるからといった解説を目にすることがありますが、最大の理由は人間が健康で生きていく為には「体温より低い温度のものを口にしない」事が重要だからです。冬でも冷蔵庫から出したてのペットボトルに入ったお茶や水を平気で飲むというのは、現代日本ではありふれた光景ですが、人類の長い歴史の中では極めて異常なことであり、日本中にアレルギー疾患が蔓延したり、若い人の骨密度がどんどん低下していることと無関係ではありません。