茄子を蒸し上げてから冷やした前菜です。青唐辛子をベースにしたソースがかけられています。茄子といえば、焼くか煮るか炒めるか揚げるものだと思っていましたが、蒸した茄子の弾力に富んだ食感に驚きを感じました。
茄子はいうまでもなく夏野菜の代表ですが、薬膳的には清熱作用〜体のほてりをとる作用があります。また、茄子紺とも呼ばれる紫色の色素はポリフェノールで強力な抗酸化力があります。
ところで、茄子には清熱作用があるということは夏の暑い時期に食べるのには良いのですが、それ以外の季節に食べると体を冷やしすぎる恐れがあるということで「嫁に喰わすな秋ナスビ」となります。(蛇足ながら、なぜ嫁の体を冷やしてはいけないかといえば不妊の原因になるからです。漢方では不妊症に限らず婦人病の3大発生要因を「虚」「結気(ストレス)」「積冷(冷え)」としています。)
茄子に限らず、キュウリやトマトなどの夏野菜は体を冷やしますので、冷え症の人はあまり多く食べない方がよいとされていますが、同時におなかを温める生姜などを摂ることで体の冷えを予防できます(冷や奴やキュウリや茄子のお漬物にはおろし生姜がつきものですが、おろし生姜は味付けではなくおなかを冷やしすぎるのを予防する為の「薬味」です)。