今日は土用の丑の日です。一年中で一番うなぎが食べられる日でもあり、「土用」といえば「夏」、「うなぎ」というイメージが定着しています。
ところが「土用」というのは旧暦の立春、立夏、立秋、立冬の前18〜19日間を指し、年に4回もあります。言葉をかえれば季節の変わり目という意味にもなりますが、五行説では、「木(春)」→「火(夏)」→「土(土用)」→「金(秋)」→「水(冬)」の順番になっており、立秋前の土用が最も土用らしい土用という事で強調されています(土用らしいというのは、夏から秋への季節の変化が最も体に影響をあたえやすいということです)。
また、漢方的に考えると「土」は胃腸機能のことになりますので、季節の変わり目に体調を崩しやすいとか、今の時期に食欲がなくなって夏ばてを起こしやすい方というのは、基本的に胃腸が弱いと考えられます。よって、食欲もなく体もだるいので栄養豊富なうなぎを食べましょうという理屈になるかも知れませんが、養殖されたうなぎは脂肪分が多く消化しにくいので、胃腸が弱い人はお勧めできません。
湿気の多いこの時期、胃腸が弱い人にお勧めの食材としては「かぼちゃ」と「あずき」です。ともに胃腸の機能をたすけて、余分な湿気を追い払う作用もあります(ただし、できるだけ砂糖を使わずに料理する必要があります)。