京都の祇園祭や大阪の天神祭につきもののハモの湯引きです(四川風のソースがかかっています)。ハモは生命力が強く、昔から生きたままの状態で京都に運ぶことができる数少ない海の魚であり、夏の京料理には欠かせないものでした(特に祇園祭の頃に旬を迎えることから、祇園祭のことをハモ祭とも言うそうです)。
中国ではハモは「海鰻」と言って、蒸したり煮込んだりして食べられることが多いですが、湯引きにしておいしく食べるために、皮1枚を残しながら一寸の長さの身に24回も包丁を入れる「骨切り」という技は日本料理の文化と言えます(ハモの骨切り専用の包丁まであるそうですが、料理に応じて様々な包丁を使い分けるというのも日本料理の特色のひとつです)。