茘文椒

Photo_2  中国でも四川省は山椒(中国山椒〜花椒)の産地として有名ですが、写真の山椒は、「茘文椒」と呼ばれるもので、鮮やかな赤味と、やわらかい柑橘系の香りが特徴です。

 四川料理といえば、山椒の「麻(マー)〜しびれる」と唐辛子の「辣(ラー)〜辛い」の組み合わせ=麻辣(マーラー)味が特徴ですが、アメリカ大陸原産の唐辛子が16世紀になって中国に入ってくる遙か以前から山椒は使われてきました。それだけに、四川省では山椒(花椒)と言っても多くの種類があり、微妙な味の違いがあるそうです(食べ慣れない人にとっては、舌がしびれるだけで味の違いといってもわからないかも知れません)。

 山椒は漢方薬としても用いられますが、お腹が冷えて痛む時に用いられ、また、回虫などの寄生虫にも有効であるとされています。山椒と人参(薬用人参)、乾姜(生姜を蒸して乾燥したもの)に麦芽糖を組み合わせたものは大建中湯と言って、日本でも外科手術後の腸閉塞の予防などに多用されています。

 

関連記事

  1. モンゴウイカの山椒の実ソース

  2. パパイヤ

  3. 但馬鶏ときのこの炒め煮

  4. 巨大アスパラガスの上湯ソースがけ

  5. そうめんかぼちゃと毛蟹のスープ

  6. 菜の花の押し豆腐巻き