ハマグリは日本でも縄文時代から食べられていたようで、今でこそ国産のハマグリは貴重品ですが、昔は日本の浜辺でも沢山とれたようです(因みに、浜(ハマ)にころがっているクリのような貝という事で、「ハマグリ」と呼ばれています)。
ハマグリの身は、アサリなどに比べてタウリンやアミノ酸が豊富で、それだけ旨味が有ると言うことですが、鉄分やミネラルも豊富に含まれており、薬膳的な効能としては、尿の出を良くしてむくみを取る?「利尿消腫」となっています。
さて、このブログでも栄養素の話をよく書いていますが、食べ物に含まれる栄養素とサプリメントのような形でとる栄養素では、分子式は同じでも体内への吸収のされ方が大きく違ってきます。一例を挙げると、ハマグリにも多く含まれる鉄分ですが、鉄分が不足しているからといって純粋な鉄の粉を飲んでも、まず吸収されません(また、医薬品としての鉄剤ですら、その殆どが吸収されません)。
人間の腸管の栄養吸収に関しては、現代医学でもわからないことが多いのですが、特にビタミンやミネラルなどは食品中に含まれた状態で摂取するのと、合成にせよ抽出にせよ、サプリメントのような形で摂取するのとでは、吸収のされかたが大きく違ってきます。
サプリメントなどには、1錠中「・・・が・・・mg入っています」などと書かれていますが、例えその何分の一かの量しか含まれていなくても、食品から摂取した方が、結果的に体内に吸収される量は多いということは良くあります。