クワイは漢字で書けば「慈姑」で、「芽が出る」という縁起担ぎの意味もあって、おせち料理なんかでもお馴染みですが、オモダカ科オモダカ属の植物で、もともとは水田などに生えている雑草に近いものだったのが、中国で食用に改良されたものです。
もっとも、現在の中国ではクワイに比べて色が白く、食感もシャリシャリしているオオクワイの方が一般的です。
漢方生薬の世界では、やはり同じオモダカ科のサジオモダカの塊茎を沢瀉(たくしゃ)と呼び、利水(体の中の不要な水分を排出する)の要薬として、五苓散(ごれいさん)や猪苓湯(ちょれいとう)といった処方に配合されています。