合鴨のレバーと葉ニンニクの前菜です。ところで、合鴨というのは簡単に言えば、カモとアヒルを掛け合わせたものですが、そもそもアヒルはカモを家畜化したものです。その歴史は、紀元前の中国に遡るということですが、中国語で「鴨」と書けばアヒルのことを指します。(例えば、北京ダックはダックですからアヒルですが、漢字では(火孝)鴨子(カオヤーズ)となります)
これは、猪とブタの関係と同じで、中国で「猪」は「ブタ」ですが、日本では肉食の習慣が平安時代から江戸時代まで途絶えていたために、「猪」は「ブタ」ではなく、その祖先の「イノシシ」となり、同じようにカモを食用に改良した「鴨(=アヒル)」も、野生種であるカモのままになっている訳です。
では、中国でカモを何と呼ぶかと言えば「野鴨」で、イノシシのことは「野猪」となります(反対に日本では、アヒルを「家鴨」と書きます)。
一般にアヒルやカモは鶏と違って、水陸両用で、薬膳的な効能としても体の余分な熱を冷まし、潤いを与えるとされています。