「うどん」といえば讃岐うどんですが、写真は昨日、松山の道後温泉にあるうどん屋さんで食べた物です。大阪のうどんよりもはるかにコシがある麺の上に、海苔や錦糸玉子、天麩羅が載っています。最近では、讃岐うどんは全国的なブームになっていますが、讃岐のお隣である愛媛県でも、昔以上に、コシのある讃岐うどんは受け入れられているようです。
ところで意外なことに、ちょっと前までは香川県以外では四国の中でもそんなに讃岐うどんが受け入れられていたわけではなかったそうです。というか、香川県に於ける「うどん」は他の場所における「うどん」と似て非なるものだそうです。
まず、讃岐うどんはコシがあって表面が滑らかであることが特徴ですが、現地の方に言わせると「のどごし」が決め手だそうです。つまり、「讃岐うどん」は噛んで食べる物ではなくて、「飲み物」に近い感覚だそうです(最初は信じられませんでしたが、多数の方の証言を得ています)。
よって、讃岐うどんといえば生醤油や生卵を載せただけというのが多く、いくらうどんにコシがあっても、写真のようにいろんな具を載せてあるのは「邪道」だそうです(確かに、香川ではなく愛媛のうどん屋さんですし、うどんを「飲み物」だと考えれば具が邪魔になります)。
麺類発祥の地である中国でも、小麦粉をこねて何回も引っ張っていき細くした麺(拉麺:ラーミェン、龍髭麺:ロンスーミェン)はありますが、讃岐うどんのようなコシと滑らかさを持ったものは無く、麺類の中でも讃岐うどんはスパゲッティと並ぶほど独自性のある麺だと思います。