今年、上海蟹が特定外来生物に指定されてから初めてのシーズンを迎えます。上海蟹は生きた状態でなければ商品価値がないため、取扱業者は、一般の消費者の手に渡る可能性のある店舗(殆どの魚屋さん)に販売が出来なくなりました。このため、昨年まででしたら一部の魚屋さんやスーパーなどにも並んでいた上海蟹ですが、今年からは料理屋さんでしかお目にかかれなくなりました。
写真は、上海蟹のオスとメスが並んでいますが、基本的には10月?11月はメスがおいしく、11月?12月はオスがおいしいとされ、今時分は両方が美味しいベストシーズンといえます。
日本の感覚だと、ズワイガニでもワタリガニでも、蟹はミソと身の両方が美味しく、姿蒸しで食べたいということになりますが、上海蟹は基本的にミソの部分が最大の特徴で、脚などの身は、せせりにくい上に、他の蟹に比べてもまずくはないですが、余り美味しいとも言えません。
このため、中国などでは、予め上海蟹を蒸してからミソの部分(蟹黄:シエファン)や、身の部分(蟹粉:シエフェン)だけを取り出しておいて、それを料理に使います。