鶏肉のニンニク、唐辛子炒め(左公鶏)

 この料理は、「左公鶏(ズオコンジィ)」という料理で、「左公(ズオコン)」とは、もとは人の名前からきているそうですが、鶏肉などを油で揚げてから、ニンニクと唐辛子で炒める料理を指します(上にかかっているのは、四川の山椒の粉です)。

 さて、四川料理に欠かせない中国山椒ですが、花椒とも蜀椒とも言い、日本の山椒と似てはいますが、日本の山椒に比べて香りがやや薄い反面、舌先がしびれる「麻(マー)」という味は強く感じられます。

 また、山椒は漢方薬としても用いられ、効能は「散寒止痛」?お腹の冷えによる痛みを和らげる働きと共に、「燥湿」?体内の余分な湿気を除く作用があります。

 山椒の入った漢方処方としては、冷えによる腹痛や術後のイレウス(腸閉塞)に用いられる大建中湯などが有名ですが、大建中湯は山椒と人参、乾姜(生姜を蒸してから乾燥させたもの)の3つの薬味で構成されています。よって、普段からお腹が冷えて痛くなったりしやすい方は、食事などで生姜や山椒などを適量食べるようにするだけでもお腹の冷えや痛みはマシになると思います。

関連記事

  1. 桃のプリン

  2. イカと貝柱の蒸しもの

  3. 秋刀魚の腐皮巻

  4. 鴨と下仁田ネギの炒めもの

  5. 酸白菜とタラの白子の煮込み

  6. 巨大アスパラガスの上湯ソースがけ