秋という季節は、落ち葉の季節であり、「物思いの秋」や「憂いの季節」とも言われますが、漢方においても「秋」という季節は、七情の中では「憂」や「悲」という感情に支配されやすい季節であるとされています(因みに五臓では、「秋」は「肺」と関連します)。
さて、金針菜(きんしんさい)はユリ科の植物の花のつぼみですが、中国では2000年以上前から栽培され、古くは「忘憂草」と呼ばれていました。正に、憂いを忘れさせてくれるということですが、成分的にも鎮静作用の期待できるカルシウムが多く含まれています。
その他にも、金針菜には、むくみをとったり胃腸の機能を良くするなどの薬膳的な効用があります。また、写真の金針菜はフレッシュなもので緑色をしていますが、乾燥させたものは黄色~オレンジ色になります。