この時期、駅のポスターなどでも京都の祇園祭を知らせるポスターが目に付くようになってきました。
ハモは関西で特に好まれる魚ですが、京都の祇園祭に限らず、大阪の天神祭などでもハモ料理はつきものです。これは、ひとつにはこの時期のハモは脂がのって、一年で一番美味しくなるということもありますが、関西、特に京都で好まれる理由は、ハモが海で獲れる魚の中でもかなり生命力が強く、低温物流など影も形もなかった時代でも、生きたままで内陸部の京都に届けることが出来たため、京の料理人達が好んで取り入れたからだと言われています。
この時期のハモは、脂がのっていると言ってもウナギほどでもなく、高タンパク低脂肪で、皮の部分にはコンドロイチンなども豊富に含まれるほか、骨切りされた無数の小骨ごと食べることで、カルシウムもかなり補給することが出来ます。
中国では、ハモは「海鰻(ハイマン)」とよばれ、胃腸の働きを良くし、利尿効果などもあるとされていますが、夏の時期の魚だけに寒性で、冷え症の人は食べ過ぎない方が良いとされています。(もっとも、写真の料理は唐辛子が入っており、寒性はかなり中和されます)