北京など中国でも北方では、冬の野菜といえば白菜です。水餃子に使ったり、発酵させて酸白菜にして鍋物に使ったりと、応用範囲が広い野菜です。20年ほど前まで、中国でも食糧配給制のようなシステムが残っていましたが、北京でも冬になると各家庭の入り口や軒下に大量の白菜が積み上げられるという光景がよく見られました。
それほど庶民的な野菜とも言える白菜ですが、日本人と中国人では白菜に対して、有る点において感覚が大きくちがいます。
それは、中国では白菜の一番上等な部分は芯の部分であるということで、真ん中の真っ白な芯の部分だけを使った宮廷料理のスープがあるほどです。日本の感覚では、白菜といえども、葉っぱが緑色の部分のほうが良いという感覚がありますが、実際は白い部分の方が甘みも強く、煮込んだりしていくことで更に甘みも増します。