黄花魚とは、イシモチのことですが、この料理は、上海に近い寧波(ニンポー)の料理で、白身魚の切り身に海苔の入った衣をつけて揚げたものです。
寧波は歴史的な港町で、秦の始皇帝の命によって不老長寿の仙薬を探し求めて、かの徐福もこの港から航海に出たとされています。また、日本との関係も古く、遣唐使も寧波の港を経由して長安に向かったほか、明の時代の勘合貿易もこの港で行われていました。
料理に関しては、魚介類を使ったものが多く、生魚片と呼ばれるお刺身や、上海蟹を用いた醉蟹(酔っぱらい蟹)なども寧波が発祥といわれています。