blog「中華(食)の世界」1周年を記念しまして本日からしばらくの間、香港特集としてお送りいたします。
香港と言えば広東省の南端に位置する食の都ですが、広東料理をはじめ中国全土の本格的な中華料理が楽しめる場所として世界的に有名ですが、なんといってもまずは飲茶からスタートいたします。
飲茶といえば様々な点心を、お茶を飲みながらゆっくり味わうというものですが、もともとは大きなレストランの夜のメニューの残り物を材料にして様々な点心を作って、レストランが暇な朝から昼にかけて提供するという食糧資源の有効利用から始まったものです。
今では、点心といっても高級食材を用いたものなどもあり、また飲茶の専門店なども見られますが、点心に用いられる材料がミンチ肉や細かく刻んだ食材が多いのは、以上のような理由によります。
さて、数ある飲茶メニューの中でも最も人気のあるのが写真の蝦餃です。北京語で発音すれば「シャァジャオ」ですが、広東語では「はーかぅ」となります。具としてはタケノコのみじん切りが入ったりもしますが、主役はぷりぷりの蝦(えび)で、浮き粉を練って作る皮(澄麺皮)は加熱すると透明になり、中に入っているエビの赤味がうっすらと透けて見えます。