棒々鶏(バンバンジー)は、ゆでた丸鶏を棒でたたいて伸ばしてから、細切りにすることから名付けられました。
日本でもポピュラーなこの料理は、四川の名菜で、キュウリなどの野菜を添えて、ごまだれを掛けた冷
週末topics〜「胃腸のトラブル」
このblogでも、繰り返し食養生について書いてきましたが、空梅雨であっても湿度の高いこの季節、胃腸の調子を崩される方も多いのではないでしょうか?
今回は、胃腸のトラブルについてまとめてみました。
まず、漢方的に考えて、胃腸に影響を与える因子としてはストレスと飲食不節と呼ばれる食生活の問題と環境的な要因が挙げられます。
・ストレス
ストレスの中でも、肝鬱と呼ばれる、自分の思い通りにならないことから来るストレスと、思鬱と呼ばれる、今さらどうにもならないことをあれやこれや悩むという二つが特に問題になります。
・食生活
生冷(生ものや冷たいもの)過食と飲酒は、胃腸の機能低下をきたして、体内に余分な湿気(湿邪)を発生させます。この結果、栄養代謝や水分代謝に異常をきたして、肥満やむくみの原因となるばかりか、湿邪は気の流れも阻害することから、体のだるさや神経痛の原因ともなります。
また、刺激物や脂っこいものの食べ過ぎも同様に、胃腸の負担となりますが、一番多く見られるのは生冷過食による胃腸機能の障害です。
・環境因子
胃腸機能に悪影響を与えやすい環境要因としては、湿気によるものが一番多く見られ、また体内に余分な湿邪を抱えている方は余計に影響を受けやすくなります。また、土用の季節というか季節の変わり目というのも、胃腸機能を低下させやすいとされています。
ただし、注意して頂きたいのは、西洋医学的な検査(胃のレントゲン検査や胃カメラ)で、粘膜などに異常がないからといって、漢方的に言う胃腸疾患ではないとは言えない点です。
漢方では、あくまで胃腸の機能=食べた物を消化する事と、食物中から栄養素を取り出して全身に運ぶ事の2点が十分に機能しているかどうかを問題にします。
この2点に問題が生じると、いくら栄養のあるものを食べても血の気が増えないとか、反対に大して食べていないのに太ると言った問題から、生理が長引く、ちょっとしたことで内出血しやすくなる、アレルギー疾患にかかりやすくなるといった事にもつながります。
五臓六腑の「脾」のところでも書きましたが、漢方では脾は「後天之本」とも呼ばれ、「脾気盛んなれば邪を受けず」とも言い、胃腸(=漢方では脾胃)の弱い人のことを昔から脾弱(ひよわ)な人と呼ぶくらい、胃腸の機能を重視します。
その脾胃(=胃腸)に問題があると、痛みなどの他に、お腹が張るとか、下痢と便秘が交互におとずれるとかの自覚症状が発生することになりますが、用いられる漢方処方はその人の体質や状況によって千差万別です。