昨日エンドウ豆について書きましたが、日本ではグリーンピースをはじめ緑色の強い品種が主流ですが、この料理(というか甘い点心)はエンドウ豆でも完熟した黄色がかったものをつぶして、水と砂糖をまぜて作られます。
食感は水ようかんに近く、口溶けがまろやかでエンドウ豆のコクというか香りがなんとも上品な一品です。もともとは清朝の宮廷料理で、美味しい上に美容にも良いと言うことで、かの西太后も大好物だったそうです。
エンドウ豆の効能の一つである「健脾」というのは、胃腸の機能を良くすると言うことですが、漢方では「脾は肌肉をつかさどる」と言って、お肌の健康にとって「脾」は重要な役割をになっています。また、エンドウ豆は皮膚の炎症をおさえる効果もあると言われており、美容に人一倍気を遣っていた西太后が好んだのもうなづけます。
また、黄色というのは中国古来の五行説では「中央」という意味があって(東は青、南は赤、西は白、北は黒)、故宮の屋根の瓦の色も黄色いわけですが、そういった意味でもこの豌豆黄は宮廷で好まれました。