この料理を中国風ハンバーグとよぶか、ハンバーグを欧風南煎丸子(ナンヂエンワンズ)とよぶかは別にして、とにかくそういう料理です。ただハンバーグと違うところは、豚肉のみを使用すると言うことです。
中華料理に於いては肉団子は丸いのが普通で、上海料理で有名な「獅子頭」のような大きな肉団子でも普通は丸いまま土鍋などで煮込みます。この料理はハンバーグのように最初から整形した物を焼くのではなく、丸くて大きな肉団子をたたきながら煎り焼くもので醤油ベースのたれがかかっています。北京料理ではありますが現在ではあまり見かけない料理です。
ところで、中国では普通に肉といえば豚肉を指します。中国に於いて家畜の中では、豚は最も古くから飼われおり、約8000年前の新石器時代の遺跡からもその痕跡が発見されています。さらに現在に於いても、中国に於ける豚の消費量は全世界の40%以上を占めています。
中国に於いて豚は牛とは比べようもないほど重要な食材ですが、いかに豚が身近な物かということに関しては、うかんむりの下に「豕」と書くと「家」ですが同じく「牛」と書くと「牢」になるという例えがあります。