サツマイモのミニチュア版のようなアビオスは、日本でもほど芋と呼ばれたりしていますが、北アメリカ原産で古くからネイティブアメリカンの栄養源として重要な作物であったそうです。小さいながらサツマイモやジャガイモよりも高カロリーで、鉄分やカルシウムが極めて豊富です。
さて、芋類の薬膳的な効能として胃腸の働きを良くして気力を増すとされていますが、これはでんぷん質やミネラル、ビタミンなど一般的な栄養素のほかに、腸内細菌のエサとなる繊維質やオリゴ糖のほか、腸内細菌バランスに影響を与えて免疫力を高めるリポポリサッカライドとよばれる土壌菌の細胞膜などの成分が多く含まれていることが関係していると思います。
こういった栄養分析では計られることのない成分の効能については科学的に未知の部分が多いのですが、研究が進めば進むほど、漢方の効能と同じく、昔から言われてきた食べものの薬膳的な効能の正しさが裏付けられてきています。