洋梨の果肉を使ったプリン状のものの上に燕の巣が載せられています。
燕の巣は、東南アジアの沿海部に棲息するアナツバメの唾液腺からでる分泌物を固めたもので、海岸に突き出た断崖絶壁に巣が作られることから採集に手間がかかり高価です。最近は、コンクリートでできた人工の建物に巣を作らせるなどして多少は値が下がっているそうですが、ツバメの生息数が限られているため、希少な食材であることに変わりはありません。
さて、燕の巣といえば、美容食材として名高く、西太后も好んで食べていたとされますが、薬膳的な効能としては疲労回復作用や胸のつかえをとるほか、頻尿にも良いとされています。成分的には、表皮増殖因子であるE.G.Fや繊維芽細胞増殖因子であるF.G.Fを含み、お肌を若返らせる作用があるとともに、人の唾液にも含まれるシアル酸が極めて豊富で、免疫力を高める作用や血液の流れを良くする作用もあります。