ツブ貝と銀杏や百合根、山芋(ナガイモ)など秋の野菜の炒めものです。
漢方では、銀杏は乾燥させたものを銀杏(ぎんきょう)または白果と呼び、咳止めや頻尿に用いられます。
また、百合根も乾燥させたものは百合(びゃくごう)と呼び、肺を潤す作用とともに精神安神作用もあるとされています。
ナガイモも乾燥させたものを山薬と称し、脾(胃腸)、肺、腎を補う重要な生薬として有名です。
秋は空気が乾燥してきますが、秋そのものが五行説では肺で、肺は乾燥に弱いという特徴があり、空咳やお肌の乾燥(お肌も五臓の肺)が生じやすい季節です。よって、肺を潤す作用のある銀杏、百合、山薬などは、この季節にぴったりの食材といえます。因みに、これらの生薬は色が白いですが、五行説では肺(季節では秋)の色は白です。
尚、漢方的にはお肌について、肌の潤いの元になる血が少ない方や、胃腸が弱くむくみやすい方などは乾燥しやすく、淤血(おけつ)とよばれる血の流れの悪い方は肌がくすんで、シミやソバカスも多くなります。保湿クリームや美容クリームも有効ではありますが、漢方でこれらの体質を改善することは美肌に直結します。