一見するとシシトウか豆の類のように見えますが、ダイコンの莢です。
東南アジアなどでは昔から、根ではなく、この莢の部分を食用にするための品種が栽培されていましたが、最近は日本国内でも栽培されているそうです。
また、春椿(シャンチュン)とは、センダン科の落葉樹で、香りの良い葉っぱは、台湾や上海で食用にされています。そのまま炒めたりもしますが、写真は、葉っぱを塩漬けにしたものをミキサーで砕いたものが使われています。
言うまでもなく、莢の中身はダイコンの種ですが、ダイコンの成熟した種は莱服子(らいふくし)もしくは羅蔔子(らぶし)と言って、食べ過ぎたときのおなかのつかえをとる効果があるとして、漢方では古くより使われています。西洋医学の消化剤のようなものですが、使用目標としては胃腸虚弱で食後にもたれるというよりは、胃腸は丈夫でも食べ過ぎておなかがもたれる時に使用されます。
さて、大阪の梅雨入りも近いと思いますが、湿気は胃腸機能を低下させますので、雨の多い時期は誰しも胃腸の消化機能が低下します。また、冷えは胃腸に限らず内臓総ての機能低下につながり、湿度の高い時期に冷たいものを飲んでおなかを冷やすと、普段は問題がない方でも胃腸の調子が悪くなりやすいので要注意です。