辣子鶏

201106  天草大王という名の地鶏を使った四川料理の名菜、辣子鶏(ラーズジィ)です。

 油で揚げた骨付きの鶏肉を唐辛子や中国山椒などの香辛料をたっぷり効かせて炒めた料理で、本格的(?)なものになると、唐辛子の海の中に鶏肉が顔を覗かせるようなものまであります。

 唐辛子などの“ホット”な調味料は、胃腸に刺激を与えて消化を助けるだけでなく、文字通り体を熱くして発汗を促し、結果的に汗が蒸発する時に体の表面から気化熱を奪うので、東南アジアやインドなど暑い国で人気があります。ただし、前提条件として、胃腸が丈夫であることが必須です。また、日本のように湿度が高いと、汗をかいてもなかなか蒸発せずに、余計に暑苦しくなることもあるので注意が必要です。

 さて、今年は6月から猛暑日という暑さで、熱中症が心配されています。熱中症を予防するために水分補給を心がけておられる方も多いと思いますが、注意点をいくつか挙げておきます。

 まず、お年寄りの場合は、からだ自体の水分保持能力が低下しているため、一度に沢山の水分を摂るよりは、こまめに摂ることをお勧めいたします。また、あまり冷たいものは、胃腸を冷やして気力低下の原因となりますので、冷蔵庫から出したてのようなものは、しばらく室温に置いてから飲むか、口の中にしばらくとどめておいてから少しずつ飲むようにしてください。

 また、おなかを冷やすのを防ぐためには、唐辛子のようなものよりも、「生姜」がお勧めです。水分を多く摂るとどうしてもおなかが冷えやすくなり、むくんだり、からだがだるくなったり、頭の廻りをタオルで締め付けられるような頭痛(頭重)がしやすくなりますが、おろし生姜を飲み物に入れたり、食事の際に使ったりすることで、おだやかにおなかを温めて、胃腸機能を冷えから守ってくれます。

 また、昔から熱中症の特効薬としては牛黄が有名で、暑い屋外で作業をするような方は、いざという時のために牛黄製剤などを持ち歩くことをお勧めします。

 

 

 

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