上海蟹のあんかけ炒飯

101227   日本で炒飯といえば、揚州炒飯のような五目炒飯が一般的ですが、写真は普通の炒飯に上海蟹のミソと身がいっぱい入ったあんがかけられています(あんかけスタイルの炒飯は、中国で福建炒飯とか廈門炒飯と呼ばれています)。

 こういった料理を見ると、姿蒸しの蟹からちまちまミソや身をほぐすのがいやになりますが、反対に言えばそれだけの手間がたっぷりかけられた料理とも言えます。

 ところで、中国と日本に於けるお米(ご飯)に関して、決定的に違う点が一つあります。それは、日本のお米(ご飯)は冷めても食べられるのに対して、中国のお米は冷めてしまったらパサパサになって食べられないという点です。よって、中国では炒飯やお粥という調理法が発達、対して日本ではおにぎりやおべんとうという文化が生まれました。

 このことは、単に料理や調理方法の問題だけでなく、もっと大きな問題をはらんでいます。つまり、主食である米が温かくないと食べられないというのは、基本的に料理=温かいものというイメージが定着しますが、冷めても食べられるということは、温かくない食べものに対する抵抗感がなくなってしまう訳です。そのことが、 現代社会に於いて日本人が真冬でも冷たいものを飲んだりすることに抵抗感がないことへとつながっているように思います。

 で、何が問題かというと、真冬でも冷蔵庫から出したてのミネラルウォーターやジュースを飲んでいると、おなかが冷やされ、胃腸の消化吸収力に悪影響を与えるばかりか、腸内細菌バランスの悪化から便通異常は言うに及ばず、腸管免疫にも悪影響を与えて、花粉症などのアレルギー疾患へとつながっていくわけです。今年の花粉の飛散量は昨年の10倍近いと言われている中、毎年、花粉症に悩まされている方は、少なくとも真冬には温かいものだけを口にするようにされることをお勧めいたします。

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