但馬鶏ときのこの炒め煮

201010  鶏肉ときのこ(舞茸、なめこ、椎茸)の炒め煮です。上に載っている黄金色のものは金針菜で、百合科ノカンゾウの花のつぼみです。

 ノカンゾウは別名を忘憂草と言い、精神をリラックスさせてくれる作用があるとされています。成分的にもカルシウムが豊富に含まれており、“憂いの秋”にはぴったりの食材です。

 もともと、季節の変わり目は温度変化が大きく、こうした環境面の変動は自律神経に悪影響を与えます(→環境ストレス)。このとき、漢方理論では、春はイライラしやすくなり、秋は憂いを感じやすくなるとされています(五行説による)。

 一方、秋は空気が乾燥してきますので、五臓六腑の“肺”(西洋医学で言う肺だけでなく、呼吸に関わるところ総て~気管支、鼻、皮膚)がダメージを受けやすくなります。簡単に言うと、乾燥肌や空咳、目が乾くといった症状が出やすくなります。ただし、皮膚や粘膜は衛気(えき)というバリアのようなもので保護されており、この目には見えないバリアが、乾燥や寒さといった環境因子からウイルス、細菌、花粉、ハウスダストなどの影響から身を守ってくれているとされ、衛気のパワーの強弱がダメージの大きさに関係してきます。

 それゆえ、衛気が不足している方は温度変化や空気の乾燥などの影響をもろに受けやすくなるわけですが、衛気の生成には胃腸の機能が大きく関わっています(→「ウイルスから身を守るには」)。よって、冬でも冷蔵庫から出したてのペットボトルの水やジュース、ビールなどを飲んで、おなかを冷やすと衛気のパワーが低下して、風邪を引きやすくなるばかりか、花粉症デビューにもつながります(冷静に考えればわかることですが、「コップ1杯の冷たい水」を飲むことは、同じ量の水を頭からかぶるよりもからだを冷やします)。

  

 

 

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