ジャガイモとアスパラガス

1005  新ジャガとアスパラガスを蝦米(小エビを乾燥させたもの)などとともに炒め煮にしたものです。

 アスパラガスは中国語では“芦笋”で、ビタミンCやアスパラギン酸などを含み夏バテ予防に効果的な食材で、薬膳的にも生津止渇~身体に潤いをつけてのどの渇きを和らげるという作用があります。

 “身体に潤いをつける”というのはドライシンドロームともよばれるドライアイやドライマウス、ドライスキンなどの疾患に用いられる漢方薬の多くがそういった作用を有していますが、これは単純に水分を補給するという作用ではなく、人体の持っている“水分保持能力”を回復させる働きがあるということです。

 ドライシンドロームというのは若い人にも多いですが、人間は老化するとこの水分保持能力が低下していきます。人体のおおもとの水源は五臓六腑の“腎”ですので、人間が老化することは“腎”が老化していくことで、中国では中年以降、老化予防の目的で“補腎薬”とよばれるものがよく飲まれています。

 日本人の場合は若い時から食の不養生やストレスなどで胃腸が弱り、若くして“腎”の機能が衰える人が増え、若腎虚とよばれるような症状を呈する人が増えていますが、ドライアイやドライスキンで悩む方が増えていることと関連性があるように思います。

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