“蝦醤(シァジャン)”とはアミエビなどを発酵させたもので、タイなど東南アジアでよく見られる調味料です。
アミエビに限らず、オイスターソースやナンプラーなど東南アジアでは海産物の発酵調味料が豊富なことが特徴です。また、アジア全般でも味噌や醤油など発酵調味料が食生活に欠かせないものになっていますが、世界的に見ると特異なことのようです。
フランス料理を始めとする西洋料理では、調味料と言えば塩やハーブ類のほか、バターなどの油脂類が主なもので発酵食品と言えば酒の類を除けばヨーグルトやチーズくらいしかありません。
発酵食品類の薬膳的な効能としては腸内環境を改善する整腸作用がありますが、これはなにも便通を整えるだけでなく、腸管免疫にも良い影響を与えます。現代人の生活を考えるとストレスや冷たいものの摂りすぎ、更には加工食品に含まれる食品添加物の影響などから腸内細菌のバランスが乱れやすく、健康状態に悪影響を与えています。そう言った意味では発酵食品がもっと見直されるべきだと思いますが、日本人の腸内環境を改善する上ではヨーグルトよりは日本古来の発酵食品である味噌や納豆などをお勧めします。