健康は「自分自身」の真ん中にある

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 今日は朝から大阪最古の幼稚園である中央区の愛珠幼稚園の保護者の方を対象にした成人教育にお呼び頂いて、子供の健康と食育についてお話しさせて頂きました。

 この幼稚園は日本でも3番目に古いそうで、国の重要文化財にも指定されている築100年以上の木造の園舎の中は、周囲のビジネス街とは完全に切り離された異空間のようでした。

 さて、写真は愛珠幼稚園の園長室に掛けてあったものですが、この文章の中で“(「健康」は)「自分自身」のまん中にある”というところを講演の中でも引用させて頂きました。この版画の作者の意図とは少しずれるかもしれませんが、要するに健康でいるためには「からだのまん中」=「御中」=「おなか」が一番大事ですよと言うことです。

 漢方では胃腸機能をつかさどるのは五臓六腑の「脾」であり、にくづきに「卑しい」と書きますが、これは道教の思想からきており、「卑しい」ものが実は「最も貴い」という事のようです。また、ここが弱い人を「脾弱」=「ひよわ」といいます。

 胃腸の重要性についての認識は洋の東西を問わず人類共通であり、西洋でも「ガッツがある」=「勇気や気力に溢れている」という言い方がありますが、この“ガッツ”は“guts”であり、“はらわた”を指します。つまり、胃腸がしっかりしていない奴はガッツが無いということになります。

 ここ何年か食育に関する話しをすることが多いのですが、結局のところ「食べもの」の方にばかり目がいって、口に入ってからの「噛むことの重要性」や「胃腸を冷やすと消化吸収できなくなる」といったことについての考察が抜けている限り、いつまでたっても食の問題は解決しないと言うのが実感です。

 

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