桜海老と四季豆の前菜

0421  駿河湾で漁が解禁になったばかりの桜海老と四季豆(サヤインゲン)の前菜です。

  サヤインゲンは関西では三度豆とも言いますが、中国語でも四季を通して栽培できるので四季豆(スーチィドゥ)と言います。

 薬膳的な効能としては健脾利湿~胃腸の機能を高めて体内の余分な湿気を追い払う~となっていますが、一般的に豆類には胃腸機能を高める働きがあります。

 胃腸の機能を高める事が、何故、体内の余分な湿気を追い払うことにつながるかというと、胃腸は水分代謝に大きく関係しているからです。簡単に言うと、1日に口からはいる飲食物に含まれる水分が2リットルから3リットル程度ですが、それ以外に唾液、胃液、膵液、胆汁、腸液など消化液が1日に合計で10リットルは分泌されており、大部分は大腸で再吸収されるものの、胃腸は水浸しと言っても良い状態です。よって、胃腸の機能が低下した状態ではむくみや下痢、おりものといった不要な水分が発生しやすくなるだけでなく、体内に湿気がこもりやすくなり、湿気がこもると「気」の流れが悪くなり、これが神経症や神経痛といった症状の原因となるというのが漢方の考え方です。

 よって、漢方的には胃腸の機能低下は胃腸症状以外に様々な疾患の原因の一つとなっていることが多く、何らかの自覚症状がある場合、まず胃腸の機能が正常かどうかを確認することが重要とされています。また、胃腸機能が正常であることは健康の大前提と考えられています。

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