ぜんまいは一般的には春の山菜で、アクが強いためにアク抜きをしてから乾燥させたものが食用にされますが、沖縄県の宮古島のぜんまいは、アクが少ないことから新鮮なまま食べられるのが特徴です。
ところで、薬膳的には植物の新芽の部分は成長するための活力に溢れており、「気」のエネルギーを補充できると考えられています。
食べものを栄養素のかたまりで、人間が生きていくための燃料のように考える現代栄養学では問題にされませんが、東洋医学的には植物であっても生命には「気」が流れており、新鮮なものほど、また新芽や若葉の部分ほど「気」を多く含んでいると考えられています。
現代社会では、昔に比べてインスタント食品や加工食品が多く出まわっていますが、生鮮食品に比べると例えカロリーは同じでも、食物に含まれる「気」は少なくなっており、このことは食べる側の人間からすると、「気」のエネルギーの低下傾向~具体的には疲れやすい、免疫力の低下、胃腸機能の低下などにつながります(ただし、最も「気」のエネルギー低下につながるのは冷たいもの(体温より低い温度のもの)の摂りすぎです)。