麺筋とは、小麦のグルテンのことで、日本でも食べられている生麩(室町時代に中国から伝えられたとされています)と基本的には同じものです。
植物性タンパク質の塊で、精進料理などで肉の代わりに使われたりもしますが、大豆から作られる豆腐の類にはない弾力と食感が特長です。今でこそ、小麦粉は手軽に手に入りますが、歴史的には小麦を挽いて粉にするというのは技術と労力の要ることで、その昔は、高級食品だったようです。
さて、現代では、本物の肉と違って冷菜にしても脂肪分が固まったりすることもなく、保存もしやすいという利点があり、精進料理でなくても写真のような香料をきかせて醤油煮にされたものが前菜としてよく食べられています。