合鴨ロースの甘味噌炒め

Photo(香味さんのメニューから)

 合鴨ロースと白ネギの甘味噌(甜麺醤)炒めです。下に千切りにした胡瓜が添えられています。写真には写ってませんが、このメニューには別名ポケットパンとも呼ばれる、中が空洞になったピタパンと呼ばれるもの(中華というより中東で食べられるパンです)がついてくるので、そのピタパンに合鴨と胡瓜を挟んで食べるようになっています(本来は、餅(ビン)と呼ばれるクレープ状のものに包んで食べます)。

 さて、合鴨(鴨)は滋陰養胃作用~からだに潤いを与えるとともに胃腸機能を良くする作用~がありますので、汗をかく夏の暑い時期にはぴったりの食材といえます。また、白ネギに含まれるヌメリ成分にも胃腸の働きを良くする作用があります。

 ところで、猛暑日連発の毎日ですが、漢方的に見た場合に最も熱中症に注意すべき人というのは、元々からだに潤いのない方で、発汗量が多くなくてもオーバーヒートするタイプの人です。では、こういった人は水をじゃんじゃん飲めば潤うのかというと、そうではありません。

 漢方では陰虚体質ともいいますが、こういった方は飲む水の量が少ないが為に潤いがないのではなく、言葉をかえれば「水分保持能力がない」がために水分をとってもからだが潤わない訳です。よって、熱中症対策としては一度に多くの水分を摂るよりも少量の水分をこまめに摂るように心がける必要があります。

 また、根本的には水分保持能力を高める作用(滋陰作用)のある処方で、からだの水分保持能力を高めていくことが、夏場の熱中症の予防や冬場の皮膚の乾燥などを改善することにつながります。

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