(香味さんのメニューから)
金華ハム、干し貝柱、生湯葉が入ったあっさりとしたスープです。
スープの効用は、前菜やビールなどで冷えた胃袋を温めて、メインディッシュの消化吸収の準備をすることにあります。
最近は、外食のメニューやお弁当でもカロリーや栄養成分が表示されていますが、それらの栄養成分が総て消化吸収されるかどうかは、その人の胃腸状態により異なります。言われてみれば当たり前のような気もしますが、ここのところの認識が現代人には全くと言っていいほど欠けているのではないかという気がします。
健康診断でも、胃腸の粘膜が炎症を起こしているとか、ポリープがあることなどだけを問題視しますが、そういった問題がなければ「胃腸は大丈夫」かというとそうとは言えません。胃腸の最も重要な役割としては、食物を消化吸収することですが、これに最も悪影響を与えるのが「冷え」です。
よって、喉ごしの良い冷菜や冷えたビールの後にスープというのは意味のあることで、また、コース料理などでは洋の東西を問わずそうなっているはずです。