(引き続き、明元さんのメニューから)
白菜の芯とキノコを、人参を細かく刻んでカニミソ(蟹黄)風にしたものとともに炒め煮してあります。また、上に載っているのはフレッシュな金針菜です。
中華料理では、「珊瑚」と言うとこのメニューのような赤〜黄色系統の色彩の料理を指し、緑色のものは「翡翠」に例えられることが多いです。世界各地のいかなる料理でも色彩は重要な要素ですが、特に中華料理の世界では、「色」・「香」・「味」・「形」の順に重視され、色彩は極めて重要とされています。
全体の色調もさることながら、五行説に基づく「赤」「黄」「白」「黒」「青(緑)」の基本の五色をうまく組み合わせることも重要な要素で、特に宴席料理などでの前菜の盛り合わせにはこの5色がバランス良く用いられます。
因みに、この5色は日本の大相撲でも用いられており、土俵の「黄」、土俵の上にある屋根の四隅に垂れ下がっている房が「赤」「白」「黒」「青(緑)」の4色となっています。