よだれ鶏

603_9 (本町(心斎橋筋)の「中国酒家 明元」さんのメニューから)

 お店の一押しの前菜である「よだれ鶏」です。蒸し鶏に唐辛子や山椒のきいたソースが掛けられています。中国語では「口水鶏」と書きますが、よだれが出るほどおいしそうな鶏という意味で、四川料理のひとつです。

 同じ四川料理には、日本でも有名な胡麻ソースの棒々鶏や怪味鶏など、蒸し鶏にかけるソースの違いで似たような料理がありますが、この口水鶏の唐辛子の辛さ(「辣」)と山椒のしびれるような味(「麻」)の組み合わせは、最も四川料理らしいといえます。

 梅雨時は湿気が多く、湿気は「気」の流れを邪魔して胃腸の機能低下を起こしやすいですが、唐辛子には(適度に摂るぶんには)「気」の流れを良くする作用があり、山椒にはおなかを温める作用がありますので、今の季節には合っていると思います(もともと、四川省は盆地で蒸し暑いためにそういう味付けが多くなったとも言えます)。

関連記事

  1. 栗とサツマイモのお菓子

  2. 中華風カツオのたたき

  3. 豚バラ肉、凍みコンニャク、新ジャガの辛み煮

  4. 豚バラと蓮根の素揚げ

  5. 白ごま豆腐の柿ソース

  6. 淡路穴子の甘辛炒め