鹿肉(ヴェニソン)は、日本ではあまりポピュラーではありませんが、ヨーロッパなどでは低脂肪でヘルシーな食肉として人気があります。
中国に於いては鹿の袋角は鹿茸(ろくじょう)と呼び、生命の根源物質である「精」を補う高貴薬として珍重され、古くより鹿は飼育されていました。
鹿肉の薬膳的な効用としては、血脈を盛んにし滋養作用に優れた食材とされています。肉以外にも、鹿のアキレス腱は煮込み料理に使われますし、角以外にも薬用としては尾を鹿尾と呼び、香港では滋養強壮目的に人気があります。その他、鹿の皮から作られる膠(にかわ)は、古来、書道で用いられる墨の原料や絵の具の溶剤として用いられてきました。