(銀座のお店のメニューから)
ココナッツミルクのプリンというか、杏仁豆腐のココナッツ版というかそういったものです。
日本でデザートといえば「冷たいもの」というのが定着していますが、これは冬でも暖房設備が整っていることと、冷たいものの方が喉ごしがよく食べやすいという事も関係しているように思います。また、現代日本の状況を考えるとストレスの影響でのどがカラカラになりやすいことも影響しているのかも知れません。
漢方的に見た場合、冷たいものを好むという方は、もともと暑がりでのぼせ症タイプの人や慢性的なストレス状態で口の中が渇きやすいという方などに見られますが、注意しなければいけないのは、「冷え」がおなかに停滞することで、体の中の熱エネルギーが胸あたりから上に押し上げられたままになっているというタイプの方で、下半身はすごく冷えるのに、首から上はのぼせたり、胸から上の皮膚が赤くなったりしやすいという方です。
こういった方は、冷たいものを飲めば飲むほど身体の中が冷える反面、ますますのぼせや口の渇きが強くなるという悪循環に陥ってしまいます。漢方では身体の冷えをとる処方を中心に体質改善をはかりますが、どうしても口の中にほてりを感じるようであれば、冷たい水でうがいだけして、飲んだり食べたりするのは温かいものを中心にすべきなのは言うまでもありません。
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さて、今年の「中華(食)の世界」は、食養生に重点を置いた内容になりましたが、日本人の疾患の殆ど総てには「冷たいもの」のとりすぎが影響している事は間違いないと確信しています。
これは、何も難しい話しではなく、例えば今日のように寒い日にコップ一杯の水を身体にかけられたら、誰しも「かぜをひいてしまう」と思うはずですが、そう思う人でも平気で身体の真ん中(「おなか」とは本来、身体の真ん中=「お中」)に冷たいものを流し込んでいるわけで、それで健康でいられると考える方がおかしいという事です。