伊賀豚は三重県の伊賀の特産品で、臭みが少なくマイルドな味が特徴です。写真は、伊賀豚の肘の部分を皮付きのまま使った一品です(赤いのは朝天椒と呼ばれる四川省特産の唐辛子です)。日本では豚足ぐらいしか皮付きの豚肉は見かけませんが、中国では東坡肉(トンポーロゥ:豚の角煮)など、バラ肉でも皮付きの方が好まれます。
豚の皮にはゼラチン質が豊富で、最近日本でも流行っている小籠包も、豚の皮からとったゼラチン質をあんに混ぜて作られています(加熱によりゼラチンが溶け出して、スープ状になる)。
漢方薬の世界でも、約2000年前に書かれた傷寒論には「猪膚湯」という豚の皮を使った処方が載っており、慢性の下痢などに有効であるとされています。