紅焼鮑魚

Photo_93  干しアワビです。中華に於ける海産の乾物としての高級食材ではフカヒレ、魚の浮き袋、ナマコなどがありますが、干しアワビだけはそのもの自体に濃厚な風味があり、最も珍重されています。特に日本産の干しアワビは江戸時代より中国に俵物として輸出されており、最高級品です。

 アワビはもともと成長が遅い上に、干しアワビにすると重さが10分の1程度まで減少することから、高価になりますが最近は中国経済の成長によりますます値上がりしています。

 さて、アワビに関しては日本では熨斗アワビなど縁起物としても利用されてきましたが、中国ではその貝殻を石決明とよび、生薬として利用されてきました。その薬効は、「清肝明目」で五臓六腑の「肝」の熱を冷ますことで目の充血やのぼせを押さえるというものです。身の方にも同様の効能があるとされていますが、干しアワビにした場合は肝血を補う作用(簡単に言えば強肝作用)が強くなると思います。

関連記事

  1. 鶏肉と海苔のお粥

  2. 羊肉串

  3. 米薫童鶏(スモーク雛鶏丸揚げ)

  4. 水煮魚

  5. 上海蟹の麺飯もの

  6. 羊肉の香草炒め