(南森町の「大陸風」さんのメニューより)
見ただけでも四川料理とわかる料理ですが、白身魚が唐辛子が山盛りの油の中に浮いているという料理です。唐辛子以外にも、四川料理に欠かせない舌がしびれる花椒も、もちろん入っています(因みに「水煮魚」と書いて「シュイヂュウユィ」と発音します)。
唐辛子の効用としては、体を温める以外にも食欲増進作用なども知られていますが、「辛い」という味には「発散」という意味もあり、また、湿気を追い払うという薬効もありますので、梅雨時には合っていると言えます(ただし、胃の粘膜が耐えられるようであったら、の話です)。
東南アジアやインドなど、蒸し暑い地域では唐辛子などの香辛料が欠かせないわけですが、「香り」が良くて「辛い」ものというのは、湿気の影響で滞りがちな「気」の流れを良くするだけでなく、ストレスで滞りがちな「気」の流れを良くする作用もあります。
よって、知らず知らずのうちに唐辛子などが好きになってきたという方は、本人が意識していなくても、精神的なストレスがかかっている事への自己防衛反応であったりします。こういったケースでは、漢方的には胃腸に負担をかけずに「気」の流れを良くしてくれる薄荷やミント類をお勧めいたします(薄荷やミントも漢方では「辛い」という味に分類されますが、唐辛子が「大熱」の性格があるのに対して「涼」性で、胃腸に対する刺激が少なくお勧めです)。